第二回 スペイン  その10

グラナダは1492年のレコンキスタ完了まで、
イスラム教徒支配の拠点だった古都。
それまでのアラブ様式は、キリスト教徒によって破壊されることなく、そのまま受け継がれる...

そのおかげで、
アルハンブラ宮殿やアルバイシンのような城塞都市が、
今も美しいまま残っている。


アルコイからバスを乗り継ぎ、一日がかりでグラナダに到着。
その日はゆっくり休んで、翌日のアルハンブラ宮殿見学にそなえる。
お昼ごはんをたっぷり食べたので、夜はホットミルクだけ。
スペインに来て、はじめて休肝。
ああ、でも昼はたっぷりビノを飲んだのだった...


スペイン滞在5日目。この日も快晴!
ホテルから徒歩でアルハンブラへ向かう。
澄んだ朝の空気、グラナダの街を見下ろして、
急な坂道をゆっくりとのぼって行く。

途中の家々は、これまで見てきたバルセロナやアルコイと
違ってアラブのデザインが目立つ。

軒天まで、こんなに洒落た装飾が施されている!

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途中、ファリャが住んでいた家がある。
ファリャは、「恋は魔術師」や「三角帽子」などの作品を残した作曲家。

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ここにセゴビアも足しげく通ったという。
「この階段をのぼったんだなあ」としみじみ思った。

                     グラナダ編 つづく

第二回 スペイン  その9

小さな町アルコイ。
『地球の歩き方』には載っていない、小さな町。

なぜこの旅で、ここを訪れたか。
それはバルバ先生がギター修行で過ごした町だから。

巨匠ホセ・ルイス・ゴンザレスが暮らした場所。
バルバ先生は、師のお墓参りと、古い友達に会うために、
スペインを旅するときは、必ずこの地を訪れる。

バレンシアからバスに揺られ、揺られ、
はじめてなのに懐かしいような山道をのぼり、
前から知っていたような町に着く。

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スペインはクリスマスよりも1月6日の主顕節(三賢人のお祭り)を
盛大に祝うので、アルコイの通りもイルミネーションがきれい。

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この日の夕食は、先生の友人のキケとロサナ夫婦、
ロサナの妹のマリサが一緒。
行きつけの店に連れて行ってもらった。
それはそれはおいしい、ハム!ビノ!
一生分かというくらい食べて飲んだ。
言葉が通じなくても(先生が通訳してくれたが)、
あたたかい雰囲気だけで、十分に楽しい食事だった。

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朝早く起きて一人で散歩に出た。
寒い朝。1つ目の温度計は-2℃で2つめのは0℃。
3つめのは+2℃だった。体感温度は-2℃。

歩いてみると、ますます好きになりそうな場所だ!
ホセ・ルイス・ゴンザレスが生きていたころは、この町にも
日本人が何人かいたが、今は1人だけらしい。

古くて美しい町。ここでの滞在期間をもっと長く取ればよかった!
それが悔やまれる...

新年会 in スパニッシュライツ

昨夜はギター教室の新年会でした。
個別指導なので、ふだん生徒同士の交流がないのですが、
年に何回かの「飲み会」には必ずみんな集まる!おお!

先生夫妻をはじめ、全員が大酒飲みなのです!
わたしもどうやらその一人(不名誉なことに)に思われていますが、
そんなことは決してありません。
なぜなら家では一滴も飲まない!本当です!!
でも、不思議なことに一歩外へ出ると、
「ああ、五臓六腑に染みわたるゥ~」と言って飲んでしまうのであります。

けれども昨日は、「ジベルバラ色粃糠疹」という、
“La vie en rose”な名前の発疹があるので、
大事をとって、お酒は「たしなむ」程度にしました。本当です!(本日2度目)

その代わり、食べることに専念。

米ではなく、パスタで作るパエジャ、「フィデオワ」と言います。
スペインから、このパスタの運び屋は、わたくし。
とってもおいしゅうございました。

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ところで不毛の論議、「血液型性格関連説」です。
科学的根拠がないとはいえ、やっぱり傾向としてはねぇ。
B型の女友達は多いし、B型男と恋に落ちる可能性は全くないよねぇ。

とにかく一つだけ言えるのは、バルバ(注)一門のB型率は、
非常に高いということです!!!
バルバ先生に言わせると一門に限らず、ギタリストのB型率は高い!!!
あ~あ~、やっぱりねえ。

その理由を、
大陸的な性質が、大陸発祥の楽器に適しているからだ
と主張してきたのです、アタシは。

でも、「主旋律もリズム体も一人で完結するから、
協調性のないB型が好むんだよねえ」とB型の面々が避けてきた真実を、
O型の彼女がサラリと口にした...

それで、タガの緩んだバルバ一門は、
「そうそう、オーケストラなんて無理だよ」
「指揮者にB型ってありえないよねぇ!」
と自虐的な飲み会に変貌していったのでありました。


注:  barba-「あごひげ」という意味のスペイン語です。
    先生はひげを生やしています。当然B型です。

注2: 私もB型です。当然です。

第二回 スペイン  その8

スペイン滞在3日目。
この日は移動日。日本の2.5倍の面積に、見てみたい世界遺産が
ゴロゴロしている(なんて表現なんだよ)スペインは、
欲張った旅行をしようとすると、おのずとお尻が痛い旅になる。

バルセロナから地中海にそって、スペイン第3の都市、バレンシアへ。
そこから、バスに乗って、『地球の歩き方』には載っていない、
「アルコイ」という小さな町を目指す。

これが、念願の地中海だ!!

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スペインはうらやましいことにバブルの真っ只中!
地中海に臨むエリアは高級なマンションや別荘を盛んに建築中だ。
いたるところにクレーンがあって、一昔前の日本をみているよう。

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バレンシアの駅の装飾は、もちろんバレンシアオレンジ。
(時計のまわり)
冬とは思えない太陽がまぶしい1日だった。

お昼に到着するように予定を組んだのは...

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ここで食わずにどこで食う、パエジャ!!
でも、ウサギとチキンのパエジャだったじゃ。
米料理はスペインでは、「おかず」だじゃ。

GOLDENかもめの玉子

かもめの玉子は岩手の誇り。
わたしのご披露宴のお引出物は「紅白かもめの玉子」と思っていたけど、
未遂で終わりそう。
ええい、白寿のお祝いの引出物にしてくれるわ。

鳩サブレは東京土産の定番(ひと昔前の話)。
でもホントは鎌倉の老舗のお菓子なのですね。
そこで出している鳩サブレの携帯ストラップ、
その名も「鳩三郎」。
かっ・かわいい。欲しい。どなたか鎌倉に行く折、買ってきて。

さいとう製菓も文明堂とか豊島屋みたいに、ストラップ出せばいいのに。
名前は「鴎野 玉子(かもめの たまこ)」ちゃんで。
ただの白い玉になっちゃうから、だめかな?

以前、さいとう製菓に、愛あるクレームの電話をしたとき、
保留の音楽が、あの

ホワイトチョコに包まれた、甘く広がる旅の味♪

だった。しかも2番もあった。もしかしたら、3番も4番も...
どなたの作詞作曲なのかしら?とても興味がある。

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それでとうとう、黄金かもめの玉子を食べましたの。
金箔がのっている。でも色的には赤タマゴだわね。
かもめの卵はリアルに白でなくては。
ところで三陸にカモメはいるのですか?
ウミネコなんじゃ...


第二回 スペイン  その7

ランブラス通りからカタルーニャ広場を抜けて、グラシア通りへ。
天気がよくて暖かいので汗ばんでくる。

バルセロナの町のそこかしこにガウディの作品がある。
ガウディ建築を見るために、バルセロナへ行く人も多い。
私はというと、正直言ってあまり興味がなかった...
「桂離宮を愛している。日光東照宮は好きじゃない」といった感じに。
ただ120年も建築中の建物ってどんななの???と、
サグラダ・ファミリアは見たいと思っていた。

でも、通りを歩いていてたくさんの建物の中からガウディの作品が出てくると、
やっぱり息をのむ存在感。はっきりと人の手でつくったものなのに、
「作った」というより「生まれた」という言葉のほうがふさわしいような印象。

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カサ・バトリョ
海がテーマの住宅。
ガラスのモザイクが海面の乱反射や魚の鱗に見える。
すごいデザイン!度胸あるよ。(天才つかまえて失礼さ)

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カサ・ミラ
ゆがんだ曲線。ダリの絵みたい。カサ・バトリョもそうだが、
今も普通に住宅として使っているのがすごい。
居住者の入口と見学者の入口が別になっていて、
最上階はガウディの博物館

sagradafamilia.jpg

サグラダ・ファミリア聖堂
クレーンがなかったころのことを思うと気が遠くなる。
現在建築中の鐘楼には、ちゃんと鉄筋も入っている。
みならえ!木村建設。

夜に食事に出たとき、もう一度サグラダ・ファミリアへ行った。
昼間はいかにも観光地っ!というかんじだったが、
人気のない、ライトアップされた大聖堂は静かな威厳に満ちていた。


第二回 スペイン  その6

バルセロナのつづき。

ホースの付いたトラックがいた。
何をしているかというと...

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車が掃除機になっている!
道に落ちているゴミ、側溝の中も、みんな吸い取っていく。

ウィンドウショッピングをしながら歩く。
1階はお店、上の階は住居というパターンが多い。
そして、お店は「帽子の専門店」とか「ビーズの専門店」とか
「ぬいぐるみの専門店」とか「ポストカードの専門店」とか、
ほんとにそれだけを売っている。
ハンガーの専門店もあった!ほんとに、ハンガーだけ!!

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ランブラス通りはバルセロナの旧市街を南北に貫く遊歩道。
新年のお休みだからか人があふれ、大道芸人もいた。
季節には花屋が名物らしいが、
冬なので本屋さんやペットショップ(?)がたくさん出ていた。
アヒルちゃんやうさぎちゃんや、ニワトリも。
ペットなんだろうか...なんとなく食材のような気が...
ネズミもいた。
ヨーロッパの人たちは、ドラえもん並みにネズミが苦手なそうな。
日本でいうゴキブリの比でないらしい。
ペストの恐怖がいまもなお続いているのだそうだ。

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市民の台所、サン・ジュセップ市場。
流通システムの進んでいるスペインは、市場のスケールも大きい!
肉屋には天井からぶら下がった豚の頭とか足とか、
ニワトリもそのまんま、皮をむかれたウサギとか...
珍しいものがいっぱい。

野菜も果物も豊富。
Fujiりんごも柿もあった。
100%果物ジュースを買って、飲みながら歩く。

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藤井敬吾氏リサイタル

土曜の夜は花巻市東和町で前の職場の同期と新年会。
温泉に1泊。

日曜日の午前中は、そのまま東和で打ち合わせ。
秋田犬のごろうさんにも会ってきた。

そして、打ち合わせ終了後、仙台へ車を走らせる!
2時から、ギタリストの藤井敬吾さんのリサイタル。

場所は泉区八乙女の小さな会場で、
到着するとすでに満席...でも、一番前の席に通してもらって、
かぶりつきで聴くことができた。し・しあわせっ...

だがしかし、
ふだんのレッスンの先生と生徒(わたし)の位置関係だということに気づき、
息苦しくなってきたよ、トホホ。

藤井敬吾さんは私の先生とスペインで同時期にホセ・ルイス・ゴンザレス
のもとでギターを勉強していたのです。

そしてなにしろ、「羽衣伝説」の作曲者!
作曲者自らの演奏を一度聴いてみたいと思っていたのでした!


プログラム

■中世組曲   藤井敬吾
■チェロ組曲第1番BWV1007  J.S.バッハ
■2つのマズルカ  F.タレガ
■キラキラ星変奏曲  藤井敬吾
■グラナダの花  アンヘル・バリオス
■セビリア幻想曲  J.トゥリーナ
■羽衣伝説  藤井敬吾

羽衣伝説は...これをドゥエンデというのか...
天女が乗り移ったようでした...
ラスケアードは、まるでハチドリのはばたきを
スローモーションで見ているようでした。
すばらしかった...

そしてアンコールの「アルハンブラの想い出」
夕日の中のアルハンブラ宮殿の美しさを思い浮かべて、
ジーンとしましたよ。
でも藤井さんのアルハンブラは、冬のアルハンブラじゃない。
初夏というか春の終わりという印象でした。
明るくて希望に満ちた感じ。

ああ、無理して行った甲斐があった!
しあわせっ!(本日2度目)

第二回 スペイン  その5

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2006年の初日の出はバルセロナにて。お日様の向こうは地中海なのだ!
日の出の時間は8時30分ごろ。遅いっ~。

朝食はホテルでとる。
「ホテルの朝食は仕方なく食べる」というのが今までの経験だったが、
ここの食事はおいしかった!
とくにハム・チーズが充実。
こんなに生ハム食べて、バチあたらない~?と思った。
日本のハムメーカーの皆さん、もっと研究して。おねがいします。

バルセロナ市内に出る。私の旅の目的は「名所旧跡を見る」とか、
「美術館を見る」とか「エンターテイメントを楽しむ」というよりも、
その場所の街・家・人・生活を見ることにある。
ギターの先生にもそのことを伝えてあったので、
先生は移動の手段をできるだけ地元の人に近い形で選んでくださった。
それから観光地じゃない路地を通ったり。

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街を歩いていると家々の玄関についている。「ドアノック」。不気味!
コンコンしてみたかったが、ダッシュする気力がないのでやめた。
マドリードの「蚤の市」で真鍮のこれがあった。
30ユーロを20ユーロにするという。ライツのドアにつけよう!
と先生が買った。
でも日本に帰ってきてライツのオーナーに見せたところ、
不気味で客足が遠のくからダメっ!とあえなく却下。
そりゃあそうだろうね。

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バルセロナ犬(?)。
露店のオヤジの飼っている(らしい)犬。
近寄って写真を撮ったり、お店に並んでいるガラクタを眺めたりしている間、
犬は一度も足を動かさなかった!接着剤で4本足を固定されているみたいに!
でも、しっかりカメラ目線。

スペイン犬の写真がたくさんある。ネコもある。

旅の間に撮った写真322点。
ほんとはもっといっぱいだが、酔ってるときに撮ったものは、
なにを撮りたかったのかがわからない状態だったので捨てた。
デジカメって、すばらしい!!


第二回 スペイン  その4

トランジット

フランクフルトの空港。
到着から搭乗のゲートまで、だいぶ距離がある。
行きは余裕だったが、帰りはシャキシャキ歩くことになりそうだ。

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長い通路はスカイウォーク(?)になっている。
不必要な装飾は一切なく、直線的で美しい!
写真の男女は、ギターの先生ご夫婦。とっても仲良し、永遠の新婚さん。
長い通路をいくつにもをわけて、人がいなくなると照明は消え、
人が近づくとセンサーが作動して、静かに点灯する。
さすがエコ先進国。

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広い空港の中、空港で働く人たちは電気自動車(たぶん)や自転車で移動する。
ゆっくり歩いていると煽ってくる電気自動車もいた。えええぇっ!と思った。

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非常口の案内は、矢印がダイレクトにその方向を指している。
慣れていないので、緊急の非常時には混乱しそう。
絵がちょっとかわいいので、緊張感にかける...

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空港内のトイレ。
水を流すボタンのほかに「止める」ボタンもついている。
さすがエコ先進国。(本日2度目)

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ルフトハンザ航空機。
シンプルで美しいわ!ドイツ・デザイン!!

第二回 スペイン  その3

「旅慣れている」というほどに旅行をしているわけではないが、
要領のいい旅をしているほうだ。その証拠に、荷物が少ない!
ズボラなようで実はきちんと計画しているのだ。

ドライヤーなどいらん。帽子を被れば大丈夫。
髪は「ゆっちばる」(“結う”という意味らしい。葛巻語か?)し。
知っている人に会うわけじゃないので、化粧に気合をいれる必要なし。
というより、ふだんから大して...
でも、ビセンテ・アミーゴと曲がり角で遭遇するロマンスを想定して、
最低限のものだけは持っていく。

下着類はボロボロのをとっておいて、旅先で捨てていくのだ。
(掃除の人はお気の毒。)
○月○日用の下着と靴下とハンカチをまとめて必要な日数分、
袋に分けて持っていくのでカバンから出すとき悩むこともない。
連泊のタイミングには洗濯。
と、表をつくって分かるようにしておいている。
誤解されているが、本当はアタシは計画性のあるタイプなのだ!


1月1日の成田空港は、まだ混んでいる。
ウィノナが千葉の叔父さんの家に行く途中ということで、
見送ってくれた。いいやつだ。

旅の仲間、ギターの先生と奥様と、同じくギターを
習っているヤッチーと合流。チェックインのあと、食事。
正月なのでお雑煮がメニューにあった。
前日さんざんカレーを食べた私は、胃をいたわって中華かゆを食べた。
「しばらく和食から離れるからぁ~」と、
意気込んでいた他の3人のうち2人は、
カレーを頼んだ。なぜだぁ~。カレーは日本食かぁ~?

ふたたびミヤリサンを服用して、日本を後にした。

あしびきの

yamadori.jpg

山鳥の尾です。 (写真)


昨夜はいつも大変お世話になっている方からお誘いがあり、
いまだに足を踏み入れるのに緊張する「おとなのエリア」八幡のお蕎麦屋さんへ。
「ごん八」というお蕎麦屋さんです。夜は居酒屋さんに。

そこで「山鳥」のお鍋をいただきました!

父の教えで幼少の頃から、あらゆる「ゲテモノ」も恐れず
食べてきたわたくしですが、「山鳥」は初体験。なんという美味!!!!!!

肉の色は美しく、雉のようなえぐみもなく、
だしが出て、たくさん油が浮いているのに、すこしもしつこくない!
どんな技術をもってしても飼育や養殖や栽培では不可能な
天然もののパワーです。
すばらしい!またしても、舌を贅沢にしてしまった。

同席のみなさんのお話はたいへん刺激的でした。
ライブドアのホリエのことから、
「お金は力ではあるが必ずしも正義ではない」という話になり、
みなさん異業種の方でしたが、わたしも私なりに自分の仕事や生活に
照らしあわせて考えさせられました。

これからも適正な利益で、お客様・一緒に仕事をする仲間を大切に、
そして社会に貢献する正直なノエルホームであり続けましょうね、社長!


ところで、キジがえぐいかどうか、ほんとのところはわからないのです。
なぜなら、藪川そばのキジは、えぐくない...
もしかしたら父の調理方法に問題があるのかもしれない。
どうなのかしら、誰か教えてぇ~!

第二回 スペイン  その2

大晦日の東京はあまり大晦日の雰囲気がない。
人も少ない。店も開いていない。
旅行カバンをコインロッカーに入れて、ふらふら。
日比谷で映画を観たり...。
B級映画なのにけっこう混んでいて驚いた。しかも大晦日なのに!
自分のことは棚にあげて、「磯野家を見習いなさいよ」と思った。

夜はウィノナ・フジサワ(仮名)の働く品川のインド料理のお店に行った。
ウィノナはその日は厨房ではなく、ホールに出ていた。
そんなこともあって、注文した料理の3倍の品が、
「シェフからです。」といって運ばれてきた。
底なしの胃袋を誇る私も全部は食べられず、残念...。
そして海外へ飛び立つ前から「ミヤリサン」のお世話になった。
でも、とても美味だった。
気のいいインド人のシェフ(おそらくB型)!また食べに来るわね!

ウィノナの母は、葛飾柴又の出身。親戚がいることもあって、
ウィノナも今は柴又から一駅の高砂に住んでいる。

二人でカウントダウンして、シャンパンで乾杯。
そのあと、帝釈天に初詣に行こう!

という計画だったが、5年分のインド料理が苦しくて、
近くの銭湯に行って、明日に備えて休もうということになった。

銭湯初体験。当然コーヒー牛乳の入る余地はない...

紅白歌合戦を見るでもなく、年越し蕎麦を食べるでもなく、
波平にしかられそうな「ゆく年くる年」だった。


                                つづく

第二回 スペイン  その1

世界旅行の会の通帳に、少しずつ旅費が貯まるものの、
なかなか次の計画がたたないでいた。
一人旅できるほどの勇気も根性も語学力もなし。
常に旅行の同志だったウィノナ・フジサワは東京へ、
包丁1本さらしに巻いて行ってしまったし...
「このままでは、世界一周できるくらいになってしまうわ!」

そんなときギターの先生から、「1月1日成田発のスペイン旅行が
格安である」という情報が入る。こうして、
ギター修行でスペインに暮らしていたことのある先生と奥様と、
私を含む3人の生徒が、この旅に参加することになった。

スパニッシュ・ライツで、2度にわたる 飲み会 作戦会議。

旅の前に覚えたわたしのスペイン語。

Hola! やあ!
Pare! やめて!
Socorro! 助けて!
Por favor. お願いします。

「トイレはどこですか?」も覚えようかと思ったけれど、
説明されても理解できないことに気づいてやめた。

ドン・キホーテを読もうかと思ったが、「『源氏物語』を読むみたいな
ものだよ」と言われ、やめた。
5分で読める『要約 世界文学全集Ⅱ』(新潮文庫)で立ち読みした。

「地球の歩き方」購入。地図で大体の地理を把握。
そこで生まれてはじめてポルトガルの位置を知った。ハズカシイ。
イベリア半島全部がスペインだと思っていたのだった。
なんて非常識なアタシ。

とてもとてもレベルは低いが、私なりに着々と旅の準備を進めていった。

                            つづく

はじめに

3年前の正月2日。
胃袋は私と別人格なので、夕食にどうしてもペペロンチーニが食べたいという。
仕方がないので食わせてやった。

それなのに、いい年をして独身の友人が3人押し寄せてきて、
初詣に連れ出された。
にんにく臭い私は責められ、「みんな同じように臭くなくてはいけない」
という理由で、さらに「焼肉・冷麺」に付き合わされた。
外ヅラのいい私の胃袋は、ここで焼肉も食べた。

という話はさておいて、そんなふうに非常識な私たちは、
正月の焼肉店で、堅実な将来設計を話すわけでなく、
「どこかに旅に出たいよねぇ」と、寅さんのようなことを言い出した。
男女4人、あみだで縁結びをしないだけ、まだましか。

というわけで、旅に出るには資金が必要。
でもすぐ捻出できるはずもない私たちなので、
1年間、毎月1万円ずつを貯金して、来年の正月は南へ行こう!
と決めたのだった。
こうして発足したのが「世界旅行の会」(大げさ)。

毎月4万円、通帳管理者の私はホクホク(無意味)。
ところが9月、裏切り者が!
一番ノリノリだった、ジョニー・デップ・サトウ(仮名)が結婚することに。
妻になる美しいクリスティーナ・タカハシ(仮名)を彼に紹介したのは、
他でもないわたくしだったので、ここでも私は責められた。

それでも「世界旅行の会」の残りものの3人は、
天人の都バンコクへ旅立った。
これが記念すべき「第1回 タイ」。


時を経て、いつしか私の手元には、
会員1名の「世界旅行の会 代表 蛙 啼音」の通帳が残った。
それでもなお、寅さんのように次の旅をもくろんで貯金を続ける私であった。

                            つづく


注1:ジョニー・デップ・サトウはニッポン人です。ジョニー・デップに
   そっくりなのです。だからといってカッコイイかというとそうでもありません。(失礼)
  
注2:クリスティーナ・タカハシ(旧姓)は傾向としてはクリスティーナ・リッチ
   ですが、はるかに美人です。
   でも二人のベイビーを「サトウさん」と苗字で呼ぶ、かわりもんです。


死生観

ときどき自分の臨終の場面をイメージする。
何歳で、どんな場所で、どんなふうに死ぬのだろう。
同い年の友人を癌で亡くした20歳のころから、なんとなく思い描いている。

「死ぬこと」にあこがれているのではなく、今はまだ恐れているわけでもなく、
ただ漠然と「こんなふうでありたい」というのがある。

尊厳ある死だといい。
場合によっては、世の中ではいまだタブーだけれども、痛みや死の恐怖を
感じない手段を積極的に選ぶことができればいい。

献体したい。
火葬して灰になったら、中津川に流してほしい。
そして一部は川岸の忘れな草に生まれ変わったり、
一部は鮭になって海に出て旅をして、また中津川に戻ってきたり。
宗教がない私は、大真面目でそう考えている。

「死生、命あり」というけれども私はそう思わない。
生きているあいだ、自分の力で運を切り開いていける人間は、
死に方や死に様を選択してもいいのではないか。
頭で考え、心で思い、一生を過ごしてきた最後に、
ただ力なく、その日を待つのはつらい。

叔父の葬儀から帰ると、尊厳死協会から会報誌が届いていた。
19歳の学生さんの作文が載っていた。


人間の尊厳とは、個人の持つ自分らしさやそれが放つ
輝きであると私は思う。
よって、人間の尊厳は決して皆が皆、共通の概念として
捉えられるものではないと思う。
だからこそ、まだ日本人には定着していない尊厳死などの
現在の終末医療に対する自分なりの見解をひとりひとりが
見出さなくてはならないのだ。
これはきっと、生きることへの理解にもつながる行為である。
死について考えることは我々に与えられた課題なのだ。



4ヶ月間、病気と闘った叔父の真意はどうだったのか。
気遣いの人だったから、最後までつらくても、
自分の思いより、まわりの気持ちを尊重した...

新年

今日、旅から戻りました。
元日に成田を発ったので、2006年のお正月の様子を知りません。
お日様が見られるかと期待していましたが、
残念ながら雨の空港でした。

家に電話を入れると叔父の訃報。
闘病生活、よくがんばりました。安らかに。

yuhi.jpg

写真はアルハンブラの夕日です。

プロフィール

蛙啼音

Author:蛙啼音
理想の「住みよい家・心地のいい庭」を求めて日々、勉強中。
おはなのこと、ギターのこと、おいしい話など、心に浮かぶことをとりとめなく...

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